ボルト締結作業をより安全におこなうための装備品

ボルト締結作業の現場ではあらゆる危険が潜んでいます。作業員はそれらの危険から身を守る事が必要です。例えば上から落下物が頭に直撃してしまうかもしれません。たとえ小さな落下物でも落下して頭部に直撃すればかなりのダメージを受けます。近年では特に作業員の身を守るための装備品が多数あります。このページでは作業員の身を守ってくれる装備品について簡単に解説していきます

身を守る装備品一覧

ヘルメット

ヘルメットを装備する事は基本中の基本です。ヘルメットをかぶっていない作業員は現場に入る事はできません。ヘルメットは現場で頭部を守るものです。ヘルメットをしているかいないかで何かあった際のダメージが相当異なってきます。またヘルメットはしっかりとかぶってください。あごひもでヘルメットをしっかりと固定して下さい。

安全靴

現場で安全靴の着用は必須です。安全靴は足の甲の部分に鉄板がはいっています。もしも足に何かが落下してきたとしても怪我を防ぐことができます。安全靴には耐衝撃性能以外にも通気性能、防水性能や耐静電気性能等さまざまな機能がオプションで選択可能です。現場に応じて適切な安全靴を選択して下さい。

手袋

熱や鋭利なものから保護するために安全な手袋を着用する事は必須です。手袋でまず思い浮かぶのは軍手になりますが通常の軍手は通気性や吸汗性が高いのに加えて滑りやすくほつれやすいのでできる事なら皮手袋(本革手袋、合成皮革人工皮革手袋)を使用しましょう。皮手袋は軍手と比べて耐久性と保護性能が高いのが特徴です。

保護用メガネ

保護メガネは作業現場においてあらゆる異物が目に侵入するのを防止する役割があります。特に目を負傷してしまうと日常生活に大きな支障もきたしかねない事態になりかねません。作業現場では粉塵舞っているので作業現場では保護メガネは外さないように心がけてください。また、作業中に保護メガネがはずれないようにご自身にあったサイズを使用するようにしましょう。

ソケット

インパクトグレードのソケットのみを使用してください。使用する前にすべてのソケットを必ず点検してください。特に負荷がかかった状態でソケットを叩いて衝撃を与え、緩ませることは絶対にしないでください。磨耗、ひび割れ、丸み、損傷、改造、不適切なソケットは絶対に使用しないでください。ソケットの破損や滑り、ソケットの粉砕や爆発につながりかねません。万が一にもソケットが爆発した場合、身体に重大な損傷を与える可能性があります。また、それぞれのナットのサイズにあったソケットを使用するようにして下さい。ナットサイズとは異なるソケットを使用してボルト締結もしくは緩め作業をおこなった場合ソケットがナットから外れなくなる可能性がありますのでご注意下さい。

耳栓やイヤーマフ

聴覚を保護するために耳栓やイヤーマフまたはその両方を着用してください。80dBを超える騒音に長時間または過度にさらされた場合、聴覚障害や難聴になるリスクが高まります。騒音に最もさらされるのは作業員本人ですので耳栓による保護が絶対に必要になります。騒音環境下の中で日常的に仕事をしていると職業性難聴を発症してしまうリスクが高まります。職業性難聴とはその名の通り騒音を伴う環境下での仕事を長期間おこなう事で発症してしまう難聴の事です。騒音環境下での勤務年数が長ければ長いほど難聴は進行してしまうのでその予防策として耳栓やイヤーマフは必須といえます。

反力受け

反力受けは常に固定された反力ポイントで反力を取ってください。大変危険ですので反力受け周辺には身体を近づけないで下さい。常に緊張感をもってボルト締結作業をおこなってください。当社のボルト締結工具でボルトを締結する場合は当社が制作した反力受け以外は使用しないで下さい。反力ワッシャーの使用により、反力受けをなくすことができます。工具に装着するツールハンドルを使用する事で反力受けに伴う事故を抑制可能です。

HYTORCのボルト締結工具

当社のボルト締結工具を使用する前に必ず点検してください。常に作業に適した工具を使用してください。工具の安全な取り扱いについては製造元の推奨事項に従ってください。工具は、十分な訓練を受けた人だけが使用するようにしてください。工具の操作に多少なりとも不安がある場合は工具を使用せずわからない点はハイトークに連絡して下さい。また油圧トルクレンチやエアートルクレンチを使用する場合は安全で移動しやすい作業環境を維持して下さい。これらの工具にはホースを用いますので関連するコード、ホースおよび機器をすべて集め、整理すること。未使用の機器は保管してください。

デッドマンスイッチ

デッドマンスイッチはポンプを操作するために2つのリモコンを必要とし作業者の安全を確保するために設計されたポンプ操作用アクセサリです。デッドマン装置とは機械の安全装置を意味しており、作業者が意識不明などの事態になった時や不用意に運転ポジションを離れた際の事故を防止するための装置の事を意味します。

身体の保護

可能な限り長袖や高視認性衣服を着用すること。長袖を着用する事で紫外線から保護する事が可能です。また、高視認性衣服を着用する事で特に重機のオペレーター等が作業者を確認しやすくなります。また衣服は可燃性、燃焼性のものを身につけないこと。ゆったりとした衣服や宝飾品の着用は避ける事を意識して下さい。

作業現場ではいつが起こるか油断できません

注意深く行動するのはもちろんの事ですが疲れている時や薬物やアルコールの影響下にあるときは工具を使用しないでください。工具の不用意な使用を避けるために持ち運び中やバッテリーを取り付ける際に、引き金に指を当てたままにしないでください。一歩間違えると反力受けに伴う指の挟みこみ事故が発生します。

すべての回転部品が駆動軸にしっかりと固定されていることを確認して下さい。寄りかかったり、手を伸ばし過ぎたりしない。常に適切な足場とバランスを保ち、手を挟まれないようにしてください。反力受けに手を挟まれないように、また、どのような状況でも工具をより良く制御できるように、常に適切な足場とバランスを保ってください。

ゆったりとした服やアクセサリーを身につけず、髪、服、アクセサリー、靴を脱ぎ着しないようにしてください。また、髪、衣服、アクセサリー、手袋を可動部に近づけないでくだ さい。粉塵除去のための接続装置がある場合、それらが接続され、適切に使用されていることを確認してください。粉塵に関連する危険を減らすために、これらの装置が接続され、適切に使用されていることを確認すること。

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