HYTORCのボルト締結工具が使われているところ

HYTORCのボルト締結工具はさまざまな分野で使われています。その代表例をご紹介いたします。当社の製品が採用される理由としてはトルク管理をおこなう必要があるボルトという事が前提にあります。というのもトルク管理をしっかりとおこなわないと様々な問題が発生します。

規定トルクよりも小さいトルクでボルトを締めてしまうとボルトの緩みの一因になります。逆にボルトの締めすぎはボルトやナットを破損させてしまう可能性が高まります。ボルトは大口径になればなるほどコストもかさんできます。そのためトルク管理をおこなう事でボルト破損を防ぎコスト削減にもつながります。

鉄道車両やトラック

鉄道車両やトラックにはさまざまなサイズのねじやボルトが多数使われています。その中でも相対的に大型のねじに対して当社のボルト締結工具が使われています。トラックですとタイヤ交換時のボルトの締め付け作業に使われる事が多いです。締め付けトルク帯は550Nm-600Nmです。具体的には1mのハンドルに55-60kgのおもりを乗せた力です。これには当社のコードレス電動トルクレンチのライオンガンが多数採用されています。

トラックの他の部位ですとトラックのフレームの接合に使用される事があります。特にトラックのタイヤ交換時のボルト締結作業はトルク管理をしっかりとおこなう必要があります。鉄道車両は台車部分のボルトは大型のボルトがあり当社の製品をご利用いただく事があります。車体部には当社の製品を使用するような大型のボルトはありません。また、鉄道レールの締結にも当社の製品が利用されております。

送電線鉄塔

送電線の鉄塔の組立に使用するボルトはトルシア型ボルトではなく通常の六角ボルトのためトルク管理をおこなう必要があります。現状はまだまだトルクレンチを使用している現場が多いです。しかしながらこれらの作業は高所での作業になるので軽量のコードレス電動トルクレンチが最適な選択肢のひとつといえます。

特に緩め作業の場合は締め付け作業以上の力が要求されるため動力式の緩め製品があった方が作業の効率化や安全性が向上します。送電線鉄塔の組立や解体作業で当社の製品はすでに使用実績があり高い評価をいただいております。今後も送電線鉄塔の建設業界で当社の製品のニーズは高まっていくかと思います。デモ等対応可能ですのでお気軽にお声がけ下さい。

リサイクル設備

リサイクル処理設備は大きな力が加わる設備もあるためボルトが大型です。特に鉄リサイクル処理機器はメーカー様も含めて当社の製品が多数使用されております。数あるボルト締結工具メーカーの中でも当社が指示されている理由は油圧トルクレンチの耐久性が評価されている事に加えて故障時や校正時のサポート体制が評価いただいているからに他なりません。当社はメーカーとして日本国内に修理センターや校正センターを備えており迅速な対応が可能です。近年ではコードレス電動パワーツールのニーズも高まっています。

シールドトンネル工事

大型のシールドマシンの組立時に油圧式ボルト締結工具を使用します。大型のシールドマシンは分解しないと運ぶことができないので一度工場で分解して現場で組み立てを行います。基本的にはレンタルで対応するケースが多いです。また、スチールセグメントの組立の際に油圧トルクレンチを使用する事があります。スチールセグメントの組立には多数のボルト締結作業がある事があるのと反力を取りにくい現場が多いため頻繁に故障します。そのため油圧トルクレンチの在庫を多数保有していないと対応する事が容易ではありません。

インフラ建設

橋梁などの基礎部分には巨大なボルトが使われています。基礎杭と上部の構造物を支える柱とをしっかりと結合するために必要となります。柱と柱の距離があればあるほど柱に加わる力も大きなものになるので基礎部分もそれに耐えなければなりません。また、ケーブルバンドボルトや支承ボルトも軸力管理やトルク管理が必要であり油圧式テンショナーや電動トルクレンチが使用される事があります。

それ以外のボルトはほとんどがトルシア型のボルトですのでシャーレンチで対応しているとよく聞きます。いずれも高所での作業になるので油圧トルクレンチを使用することはほぼなく取り回しが良い電動レンチを使用する事が多いようです。また、橋梁工事には巨大なクレーンを使用する事もありますが巨大なクレーンを使用する際も油圧トルクレンチを使用する事があります。

建設機械製造整備

建設機械の製造や整備の際に油圧トルクレンチを使用する事があります。大型の建設機械になると必然的にボルト径も大きくなりますので人力での締め作業は困難になります。また、通常のトルクレンチが入らないような狭い場所にも大型のボルトがある場合がありますのでその際は油圧トルクレンチを使用するケースもあります。

製造現場ではボルトの締結作業のみですが整備作業ではボルトを緩めることから作業が始まります。緩め作業は締め作業よりも大きな力が必要となるので緩め作業に苦労しているお客様も少なくありません。当社の製品は日本国内主要建設機械メーカーの他世界中の建設機械メーカーに利用されております。

超大型の建設機械の稼働は日本国内よりも海外の方が圧倒的に多いため建設機械の整備の際に油圧トルクレンチを使用する頻度は日本国内以上に海外の方が実績が多数あります。特に鉱山が多数ある国で超大型の建設機械が使用されます。

プラントの定修工事

プラントでは数年に1度の頻度で定期修理工事をおこないます。当社の製品を使用するのはプラント内にある熱交換器とリアクターになります。特に緩め作業に難儀する事が多いです。正しい方法でボルトの締め付け管理をおこなわないと対象機器稼働後のトラブルにつながります。また、プラントの定修工事の場合は油圧トルクレンチが大量に必要になりますので対応できるボルト締結工具会社は限られます。

当社は大量の油圧トルクレンチの在庫を保有しておりますのでいつでもお声がけ下さい。また、熱交換器やリアクターに当社の反力ワッシャーと供回り防止ワッシャーが提案可能です。反力受け不要でボルト締結作業が可能になりますので反力受けに伴う指詰めのリスクがなくります。また供回りを防止できるのでボルト締結作業の効率化に寄与します。基本的に導入を検討に値する課題としては漏れが発生しているの漏れの対策をおこないたい、ボルトのがじりの対策をしたい、安全にボルト締結作業をおこないたい、ボルト締結作業の効率化を実現したい等です。ご興味がある方はお気軽にお問合せ下さい。数枚でしたら無料でお試しいただけます。

油圧トルクレンチの複数台同時締結

油圧トルクレンチの複数台同時締結とは1台のポンプで複数台の油圧トルクレンチを動かして同時にボルト締結作業をおこなう事です。この方法ですと1台の油圧トルクレンチで作業をおこなうよりもボルト締結作業時間が少なくとも50%削減する事が可能になります。この方法はフランジのボルト締結作業で用いられます。油圧トルクレンチの複数台同時締結はフランジ全体の接合制度の信頼性の向上や漏れの可能性を低く抑える事が可能です。フランジで複数台同時締結を試すことも可能ですのでお気軽にご連絡下さい。

ASME PCC-1-2013 (Guidelines for Pressure Boundary Bolted Flange Joint Assembly)

複数台同時締結の油圧トルクレンチの使用はASME によりフランジ継手アセンブリの好ましい方法として認められています。

ASME PCC-1-2013(33ページ)には次のように記載されています:

「フランジの周囲に等間隔に配置された複数の工具を同時に使用することで、クロスパターンで単一の工具を使用するよりも短時間で、同等またはそれ以上の締め付けの平行性と平行閉鎖が得られることが示されています。

まとめ

大型産業機械の整備や製造現場、大型ポンプの製造や整備現場、風車の建設や整備現場、タービンの製造現場や整備、造船会社の製造現場や整備現場、免振装置の組立現場、タワークレーンの組立解体現場など中口径サイズ以上のボルト締結がある現場でトルク管理を要する場合は当社の製品が重宝される事が多いようです。

逆に四角駆動軸のスピードを重要視するお客様は当社の工具の採用は難しいと思います。しかしながら四角駆動軸のスピードを重視するとトルク精度のばらつきが大きくなる傾向が強いのでスピードを選択するかトルク精度を選択するかの選択をする必要があります。

座面にナットが着座さえしていれば当社の工具も短時間でボルトの締結が完了します。そのため仮締めはインパクトレンチでおこない、本締めは当社の工具を使用するという手順を踏むお客様が多いようです。

特に当社の反力ワッシャーは反力受けではなくワッシャーで反力を取れるので反力受けに伴う指の挟みこみの怪我のリスクから解放され、安全に作業をする事が可能です。お困りの際は当社にお気軽にご相談下さい。当社の製品を無料でご試用いただけます。